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(弓道)少女とバレー少年

第1章 始まり


ある市民体育館で私は1人矢を番える。〈矢を弓につけること〉

少しの動作をして弦を引く。

キリ、と弓を静かに引いて、離す。

ーータンッ

最後の矢が的に当たった。
フー、と息をつき、私はゆっくりと態勢を整えサッサと的にある矢を取り更衣室に行く。




今日はけっこう当たったな。




袴から私服に着替えようと、気分ルンルン状態で荷物を出した。




その時ーー










ーダダダダダッダンッーーッバン‼︎‼︎


「美弥‼︎‼︎早く来てくれ‼︎今中学男子のバレーの試合やってんだけどよ‼︎」


…ああ。


来た、とてつもなくうるさいのが。
この、一見チャラ男に見える少女は、肩で息をしながらそう私に言った。

…………………。


ーうん、うるさいね。


「樹里さ、ここ一応他の人も使ってんだから、もう少し静かに走ろうな?それから、男バレの試合ならロビーの予定表に書いてあったんだから、私も知ってるよ。」

ハア、とため息。対して樹里はというと…

「え⁉︎そうだったのか⁉︎見てなかった!
てかそんなことより、早く来いよ!」

グイ、と腕を掴まれ私の荷物は放置状態。

「ハ⁉︎え、ちょ」

「今やってる北一と…えっと、なんとか丘ってところの試合が面白いんだよ!早く行かねぇと試合終わっちまう!」
「『なんとか丘』って絶対名前覚えてないべ、あんた。」
「俺が名前覚えてないのはいつものことだろ!」


走りながらドヤ顔で言われた。
うん、そうだね。お前の学力、最低だもんねー。





けれど、私は思った。






意外だと。
まあ、もとからバレーはよくよく語ったり一緒にやったりで樹里がバレー好きなのは知ってるけど、ここまで興奮するなんて…。







ーこれは、少し興味深いかな。




走りながら、そう思った。



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