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【暗殺教室】これでも私は

第4章 現状



  主人公視点

今日の私は気が立っていた。いや、訂正しよう。本当のところは、昨日から機嫌が悪かった。

「おはよう!」
「…………おはよう」

掛けられた挨拶も、幾分かの間の後に仏頂面と、低いトーンの声で返す。

教室に入り、自席に着くと鞄を半ば投げるように、乱暴に置く。

「機嫌悪いねぇ~。頭大丈夫?」
「黙れ、赤羽業。私の脳に問題は無い」
「違くて。包帯巻く程、どんな間抜けなことやったの?」

その一言で私の中で何かが爆発した。勢いよく立ち上がり、机に思いっきり拳を叩きつける。

「あいつ……!今日にでも絶対殺してやる……」
「どっどうしたんですか!?一ノ瀬さん!」

肩の力が抜ける。力無くうなだれた。

「ふっふふふふふ」

ああ、なんて愉しいのだろう。この方法を、今まで思いつかなっかたことが不思議でならない。

「あはははははは!」

どうにも笑いが収まらない。肩が小刻みに揺れてしまう。

「あの糞馬鹿野郎め!私直々に処分してやる。何、心配するな。いかに愚かで、間抜けで、遣えない奴かなど知っている。あいつの怯えて、引き攣る顔が目に浮かぶ。私は優しくて親切だからな。勿論殺しはしない。ただ、顔が膨れ上がる位だ。随分と良心的だろう?」

葵をボコス想像をしただけで、こうも気分とは上昇するものなのだな。これは良い方法を見つけた。

「大丈夫ですか一ノ瀬さん!悩み事ですね!先生何でも相談にのりますよ!」
「ん?何だ、タコ。お前いたのか」
「気づくの遅すぎですよ!脳みそが「プラス2点。苦情を言うときも口調を崩さないとは驚いた。」

黄色いタコに、驚きを感じたのは今のが初めてだ。だが、残念。称賛とまではまだまだだな。

「タコ。あまり騒ぐな。頭に響く」
「これはすみません。気をつけます」

ついでに赤羽業も、一週間位喋らないでもらいたい。

「鶫ちゃん、どうしたの?」
「カエデ、心配するな。ただ額が切れただけだ。大事じゃない」

カエデとは仲が良い。下の名前で呼ばれるのも、別に嫌ではない。



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