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【暗殺教室】これでも私は

第4章 現状




一泊二日しかないのに、一日目が潰れるとはなんて私は運が無いのだろう。まぁ潰れるとは言っても、夕方からは参加出来るのだが。

私は一足先に、皆が泊まる旅館で入浴を済ませる事にした。タコには話しはつけてある。

浴衣と云う物に馴れていないせいもあるが、一番の理由は動きずらいということから、膝丈のズボンに黒のランニングを着た。

部屋に戻ると、E組の女子が勢揃いしていた。

彼女達は、これから入浴時間らしいので、私は筋トレでもしていよう。

「好きな男子?」

逆立ちで腕立てをしていたら、里桜にそう聞かれた。そんな事を聞かれても、首を傾げるしかない。

体勢を戻し、取り敢えず答える。

「強いて言うなら、伊能忠敬。あれだけ緻密な日本地図作成をするなんて、並の根性では出来ない。尊敬に値するよ」
「何でそうなんの?!クラスでだよ!」
「渚と磯貝と杉野。千葉も良い奴だよな」
「鶫。あんたさ、それは友達としてでしょ?」
「そうだが?」
「駄目だこりゃ」



頭の中には疑問符しか思い浮かばない。良く分からないな。

その後烏間先生という声や、磯貝、前原の名が上がった。

「そう言えば鶫ちゃん。修学旅行の前に言ってた、葵って誰なの?」
「使えない馬鹿だ。カエデは記憶力が良いな」

舌打ちしそうになったから、慌てて言葉を紡いだ。

「男?歳はいくつなの?」

なんだか里桜が乗って来た。

「同い年で、性別は男だな」
「どういう関係?」
「同僚。但し馬鹿でグズで鈍臭いから、あいつの失敗の尻拭いは何時も私がやるんだ。そうなんだよ!聞いてくれ!この前あいつが失敗したせいで、今日の昼間の活動に参加出来なくなったんだぞ!ムカつくだろ!?」

途中、怒りで早口に捲し立ててしまった。

「おーい餓鬼共ー。もうすぐ就寝時間だってことを、一応言いに来たわよー」

缶ビール1ダースを片手に、やって来たのはビッチ先生。

この人は浴衣でさえ、ああなのか。

倉橋さんと矢田さんがビッチ先生を部屋に招き入れ、皆で囲むように座った。因みに私は腹筋を鍛えながら。

「女の賞味期限は短いのよ。全力で女を磨きなさい。若干一名、既に手遅れなのが居るけど…………」

うん。それはきっと私のことだな。

途中からタコが混ざり、騒動となった。今日のタコは実にタコらしく、顔が赤かったな。







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