第1章 そばに
「暑っつい!」
7月上旬。 季節は夏を迎え気温が一気に上昇
した。
そんな中で、コンクールを5日後に控えた
吹奏楽部はクーラーのない 第二音楽室で 合奏に明け暮れていた。
神山 さくらは、 中学二年生。 初出場の
コンクールには不安が高まるばかりだ。
ユーフォを担当しており、手が緑色に染まるのが
最近の悩みらしい。
「唯ちゃんっ!暑いよぉー」
合奏は休憩のため、さくらはコントラバス
担当の、橋田 唯 に話しかけていた。
唯「んなもん、知るかっw 」
香「だよね〜」
高崎 香保。テナーサックス担当。
「じゃ、じゃあ二人は暑くないの?」
さくらは至って真面目に聞いた。
だが、二人は腹を抱えて笑いだしたのだった。
「なっ⁉︎」
咲「いやぁ、さくらの天然さは面白いわ」
チューバ担当の村宮 咲。 会話を聞いて
ツッコンできた。
香「確かになっ、さくららしいよ」
「それ褒めてんの⁉︎」
唯「誰もお前なんて褒めねぇーよw」