第2章 出会い
ある日今日も食べ物を探しにゴミ箱をあさっていた。
だけど何回あさっても食べれるようなものはなかった。
(お腹すいた。)
グウーとなる自分のお腹をさすりながら次の目ぼしいところまで歩く。
ふと前を見ると私と同じくらいの年の子数人が手をつないで笑顔で歩いている。
その片手には袋に入ったパンが見える。
その子達が眩し過ぎて歩みをとめてしまう。
(私には一緒に歩いてくれる友達も笑顔を向けてくれる子もいない)
今日もお城は美しい。
いつか。私がおばあちゃんになるまでにはこの残酷な世界が平和な世界になりますように。
これから生まれてくるリーデルにも平和な世界になりますように。
前を歩く子達を見て思う。
そこにふとおいしそうな匂いが鼻を刺激した。
グウーとより一層大きくなったお腹の音を気にせずその匂いに誘われて匂いの元へ行ってしまう。