第12章 雪の中で【氷室 辰也】〈アンケート〉
→本当に、今日はありがとう。
柚は、満面の笑みを浮かばせながら氷室にお礼を言えば、氷室は嬉しそうに頬を緩ませて頷く。
「どう致しまして。オレも、良い経験したからね。」
氷室は、軽く肩を回して筋肉を解す。もう少しで、朝礼となっていたが柚は、何かを思い出したのか氷室に伝える。
「え?『お礼に、温かい飲み物を用意する』って…いいのかい?」
そう、あまりにも冷えすぎた為、雪掻きした生徒会、またはそれを手伝った人は特別に温かい飲み物を用意するのだ。それも、朝礼に参加しなくても、遅刻にはならない。
柚の話を聞いた氷室は、うーん…と僅かに悩んでいたがすぐに表情を変えては、首を縦に振る。
「そうだね。頂こうか…。ちょうど、君を独り占めできるからね。」
雪の中で【氷室 辰也】
〈END〉