第11章 幼馴染【高尾 和也】〈アンケート〉
部活動の場所は、やはりバスケ部ということで、体育館に行けば高尾の先輩である宮地が怖い表情を浮かべていた。
「おい、高尾…。何、部外者を巻き込んでだ~?轢くぞ。」
「ちょっ!宮地さん、勘弁して下さいよ~。部外者じゃないっすよ~。俺の幼馴染っすよ~。」
「それは、お前とコイツの関係だろ?バスケでは部外者だって言ってるんだよ。何さり気なく、紹介してんだよ?焼くぞ。」
「だから、宮地さん…勘弁して下さいー。」
高尾は、柚の手を放しては宮地と距離を取りたい為、走り出す。それを追い掛けるように走り出す宮地の姿。その様子からクスクスと笑うばかりの柚だ。
「まぁ~…なんだ。高尾の幼馴染だっけ?仕方ない、見学だけでもしたらどうだ?それに、マネージャーいないから入ってくれると助かる。」
大坪は、柚にバスケ部の見学を出してはマネージャーのことも説明をしておく。その説明を聞いた柚は、コクコクと頷くのだった。
柚は、邪魔にならないように体育館の端っこに移動しては、その場に座りバスケ部の活動を見るのだった。