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ゲームはお好き?

第30章 白い桜の木


白川側

1月

皆にプレゼントを贈ってから1年が立ってしまった

2年で卒業できた私はすぐに別の国へ向かい仕事をこなした

人手の足りない私の業界は休む暇がなく別の国へと渡り続けた

最後の仕事を日本の東京で解決すれば

これから3ヶ月間は休みが貰える

最後の仕事、朝倉の除霊

島崎さん達が5日間掛けて作った封印すらも亀裂が入った

またゲームが始まる前に強固な封印を施すか

この世から強制退場させるかだった

見慣れた校舎の中に忍び込んで「異次元の鏡」

階段の踊り場にある姿見を利用してあの空間に戻ってきた

変わった所は殆どなく、現実世界で死んだ人達の魂すらも呼び込む空間に成り代わっていた

朝倉の封印を解いて私が除霊を行った

現実世界で7日くらい掛けた

そして今日、久しぶりの日光の下を相棒のヘヴィと歩く

『あったかいねー。ヘヴィ』

「ホー」

白いフクロウをペットにしている人なんて日本に殆どいないだろう

今は真っ白な仕事着を着こなして神奈川県の街中を散策している

ウィッグで髪の色もごまかしている

幽霊とはすごい、人の魂を見ただけで

「こいつ、前にもあったぞ!」

なーんて事がわかるらしい

けど、人の見た目が違うと

「ん?もしかしたら知らないかも?」

って判断が下がるらしい

変装とはますます恐ろしいものだ

そんなこんなで朝の9時

商店街を通り過ぎてある住宅へと向かう

肩にはヘヴィが乗っているために少しこってきたのは内緒の話し

そして、懐かしい家に到着しインターホンを鳴らす

母「はーい」

久しぶりに聞くお母さんの声を懐かしく思い

玄関の扉が開かれるのを待つ

『ヘヴィ。此処が今日からお世話になる家だからね。しっかり覚えるんだよ』

「ホー」

ヘヴィはそこらの鳥と違って頭が良い

私の言った事をよく覚えているし、場所だって覚える

まずはこの家の外観を目に焼き付けるために飛び回った

母「はーい、どちら様ですか?」

扉が開いて中から現れたのは予想通りのお母さんだった

『お久しぶりです』

母「何処かで...あ、もしかして、氷月ちゃん?」

『はい』

返事を返せば母親の目には涙が溜り口元を押さえて中に戻って行った

中からお姉さんの雅さんも出てきて

口を押えて2人で泣きながら家の中に入って行った
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