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第28章 別れと分かれ


朝早くから3年生の教室は何処も騒がしい

それもそのはず、2月の終わり、今日は卒業式である

いつもより早く登校する生徒もいれば

いつも通りに登校する者もいる

3月の中旬になれば私は日本から居なくなる

いつもより早い登校でいつもと同じ席で読書している

これも最後なのだ

仁「いつまで読書をしとるんじゃ?」

水島「氷月ー、こんな詐欺師の相手は嫌だよー」

机の周りには雅治と奈々がいる

『だったら?』

水島「冷たっ!今日は暖かいよっ!」

『暖かいのに防寒具を装備するのか?』

水島「最近、本当に冷たいよね!」

『元からさ』

仁「今までが暖かすぎたんじゃよ」

『...重い』

仁「ケチケチすんじゃなか」

後ろから潰されるような重みで

なんの恥じらいもなく抱き着いてくる雅治

周りの女子はキャーキャーと今日も元気である

水島「私の氷月から離れろっ!女ったらし!!」

仁「嫌じゃ。氷月は俺のもんじゃき」

水島「氷月も何か言えば!?」

『重い』

仁「クックック...」

水島「氷月ー...」

?「今日も元気じゃないか」

教室に堂々と入って来るいつものメンバー

幸「奈々も仁王もいつも通りだね」

丸「つーか、こん中で冷静に読書してるやつがおかしいんだよ」

『どーも』

丸「褒めてねーよ!」

ジャ「冷静すぎるぜ...」

仁「氷月」

『......』

雅治の片手が急に私の首を捉える

動じる事は何もない、彼は試しているのだ

仁「...動じて欲しいもんじゃのう」

『なんでかな?』

雅治はさらに近づき私の耳に息が掛かる所までやってくる

仁「そのまま殺されるかもしれんぞ?」

『殺す気だったらそれなりの反応を返すさ』

仁「その反応も返せんまま終わるぜよ?」

『はぁ、そん時はまあ、終わったと考えればいいさ』

仁「お仕置きじゃ」

『は?...んっ!』

雅治の顔をが離れたかと思いきやそのまま私の唇を奪ってくる

仁「これでわかったか?」

『...校内でするな』

真「に、仁王っ!」

柳「まあ、いいではないか。学校でキスをするのも最後だからな」

『そう言う問題じゃないんだけど』
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