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第25章 日常生活


仁「皆には何時言うんじゃ?」

『ギリギリまで言わない。3月くらいまで黙ってる。受験に集中してほしいから』

仁「俺達がそんな事で落とすと思っとるんか?」

『ブン太とか奈々とか』

仁「...そうじゃったな」

『また皆に隠し事が出来ちゃったね。雅治、ごめん』

俺の服を強く握る、今までに感じた事のない強さだった

仁「また1人で抱え込む気か?」

『...こればかりは』

仁「話せば心が軽くなるき、俺で良ければいつでも聞いちゃるよ」

『うん...』

仁「好きじゃよ。氷月」

『私も、大好きだよ。雅治』

仁「!」

氷月から大胆なキスを貰う

俺の唇に、氷月から

『ウフフ、真っ赤だよ』

仁「煩いナリ」

一気に速さを増していく俺の鼓動

氷月の俺の恥ずかしい顔を見せとうなくて

俺の胸に押し付ける

『!』

俺でもわかっとる、好きな女を抱いて一緒に布団に入り

愛おしい存在から大胆なキスを貰って

そんな事をされて俺の心臓が普通でいられる訳がないじゃろ

『...大好き、だよ』

仁「...おん」

俺の胸に顔を埋めたまま瞳を閉じる氷月

それを見ておると俺の理性がヤバい

ギリギリ保っておるが、何気ない仕草をされてしまったら

その時点で俺は俺を保つ事は出来ないじゃろう

春になれば氷月は1人で此処を旅立ってしまう

離したくない、ずっとこのままでいてほしい

じゃが国からの命令には逆らえない

氷月は必ず戻ってくると言ったんじゃ

俺は待ってやろう、氷月の居場所は此処なんじゃ

安心して戻って来るんじゃ

綺麗な髪に触れて、小さな体温を知って

これが続くのは春までだと思うと、寂しく感じでしまう

今の内に俺のもんにしておくのも悪くないじゃろうな

仁「フッ...」

彼女の香りを胸一杯に取り込んで吐き出す

仁「愛しとる...氷月」

『ん...』

仁「!」

俺の言葉に返事をする氷月に驚き顔を覗く

瞼はしっかりと閉ざされておる

どうやら寝言のようじゃ

〈私は誰の子でもない「無」から生み出された人間の模造品に過ぎません〉

頭の中に過るあの時の言葉と表情

忘れられない一言である

じゃが

仁「模造品は表情を変えんぞ」
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