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ゲームはお好き?

第4章 友達


白川側

あの日以来奈々は何も話してこない

わかっていた事だ

テニス部の人達も自然と距離が開いて行く

その中でも事情を知っている比呂士と

付き合って2週間は経つ雅治は

私の事をわかってくれた

いつもの用に制服に身を包み、細い腕を隠すためにパーカーを着る

暑いけど、皆に心配を掛けたくないから

目の前の席の奈々は窓越しでこちらをチラチラと見てくる

時々、窓の中で視線が会えば

奈々が苦しそうな表情で視線を逸らす

5時間目は体育、今日はいつもより気分が悪く気持ち悪い

屋上へと足を運び日陰に座る

最近になってまた体が一段と重くなり、息が上がるのも早い

逆に整える時間が長くなる

もう時間がないのだと気づくのはそんなに遅くなかった

?「サボりとは感心せんな」

『そう言う雅治こそ』

笑顔を飾って隣に座る

仁「今日は一段と顔色が悪いぜよ」

『やっぱりか』

隣へ座った途端にその笑顔は外され、心配な表情で見つめてくる

『長くないのかもしれない』

仁「サバイバルゲーム、か」

『こっちが死ぬ前に仕掛けてくるはずだよ』

仁「近いんか?」

『かもしれない、胸騒ぎがする』

仁「...柳生に話した時なんじゃが」

『うん』

仁「お前さん、うなされておった」

『うん』

仁「「早く殺して」と言っておった」

『うん』

仁「今でもその考えはあるんか?」

『...わかんない』

この体が苦しくて辛くなるのと同時に

こんな思いをするくらいだったら早く死にたいと思った

雅治にもこれ以上迷惑は掛けられないし

部活の仲間に隠し事をさせたくない

だけど、皆には部活に集中してほしいから

私は隠して生きている

『保健室で寝てくる』

仁「俺も行くぜよ」

立ち上がり目の前を確認する

今立っている場所と距離を

保健室に入れば先生はいなかった

今日は出張のために此処は解放されているだけみたいだ

一番奥のベットに座り、上着を脱ぐ

仁「......」

雅治は私の腕を見て顔をしかめた

『ごめん、暑いから』

仁「いいんじゃ、俺が悪かったぜよ」

付き合っていると言ってもこうやってどうしても距離が開いてしまう

向こうは0まで持っていきたいと思っているが

自分はどうすればいいのか迷っている
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