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テニスの王子様*あなたに憧れて*

第9章 居なくなって初めて気づいた


そしてふと気づく

「猿轡(さるぐつわ)をされていない…?」

私の発言に赤也が不審な顔をしている

切原「拘束はされてるだろ!!」

赤也もイライラしているのだろう

語気が強い

「違う。口が利けても声が届かない場所!」

これはヒントになるかわからないが

何もないよりマシだ

忍足「なるほどな。建物か何かで、叫んでも外に聞こえへん場所におると」

「はい。でも、そんなのすぐバレますよね。」

そんな建物はたくさんなんてないはず。

跡部さんが探しているんじゃないだろうか

でも未だに見つかっていない

切原「地下…?」

赤也の呟いた一言で私達ははっとする

一番早く携帯で跡部さんにかけたのは忍足さんだった

忍足「跡部!地下がある場所はどこや!」

私達は跡部さんの指示に従いながら走っている

樺地が警察に連絡をしているらしい

跡部さんの自家用ジェットで駆けつけてくれるそうだ

私達は指示通りに森の奥へ向かうととても大きな大樹を見つける

その近くに地下への入口があるらしい

地面を見ながら歩くと露骨に顔を出している取っ手が見えた

誘拐犯が開けた時に細工が無駄になってしまったのだろう

そいつらが何故ここを見つけられたかは甚だ疑問だがそんなことは後でいい

忍足さんが電話を切ったのを確認してから取っ手を掴む

だが、その手は忍足さんによって押さえつけられた

忍足「お嬢ちゃんは最後尾や」

そう言いながら忍足さんが取っ手を掴んだ

この状況でのお嬢ちゃんは皮肉だなと苦笑した

だか、非力な私では一緒に捕まってしまうのがオチなので素直に従った

忍足「いくで」

彼の合図でゆっくり開かれた地下への入口

私達は気配を消しながら下へ進んだ
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