• テキストサイズ

テニスの王子様*あなたに憧れて*

第7章 女帝


乾「彼女は一年から公式試合に出ていた。

当時の立海の部長を倒し、レギュラーをもぎ取り、負けなしの彼女の異名は“女帝”

女子にしておくのは勿体無い程の実力

でも上級生はおろか、同級生もいい顔はしなかった。

当然、イジメがはじまる。
そして、イジメの筆頭だった二年生が当時の部長のユニフォームとラケットを使い物にならないように切った。

そこに“下手くそ”の文字を入れて。

当然その部長は、調子に乗った吉野の仕業だと思ったはず。

出ていけと退部届けを突きつけた。

吉野は居づらかった立海大を辞め、青学に転校。

だが、女子テニス界での“女帝”は恐怖の対象。

女子テニス部が自分を受け容れるはずなんてないと思い、学校側に男性としての入学を懇願した。

…こんなところだ。」

乾の説明はあまりにも悲惨で開いた口が塞がらない

「なんでや。強いんはええことや」

そう言えば乾は複雑な顔をしていた

乾「女子は実力より縦社会なんだよ」

苦々しく返す言葉には重さがあった

「…なんやそれ」

乾「テニスが大好きな少女は少年になったんだ」

結果オーライとでも言いたいのだろうか

女子が男子になりすますなんて無茶苦茶や

乾「今、彼女は楽しくテニスが出来ている。それだけでいいんだ。だから内密にして貰いたい」

「当たり前や」

こんなこと誰に言えるだろうか?


「なるほど。新井先輩と藤江がそんなことを」

第三者の声が聞こえ俺も乾も慌てて振り向く

「すまないな、貞治。聞かせてもらった」

そこにいたのは立海の幸村と柳だった

「「!!!」」

俺らは驚いて何も言えなかった

なぜこの施設に彼等がいるのか

/ 110ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp