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テニスの王子様*あなたに憧れて*

第6章 ケジメ


記録係を交代する

ここからは私が記録を取ることになっている

「海堂、ぶちかませー」

軽い感じで言えば、軽くああ。と帰ってきた

菊丸「ふふーん。させないけどねー!」

こちらの予想に反してS2は英二先輩らしい

真田「ゴールデンペアを使わないつもりか」

「なるほど。向こうもお試し中ってわけですね」

相手の意図が見えたところで声が響く

竜崎「シングルス2の試合。海堂VS菊丸。両者前へ」







アクロバティックで先制した菊丸先輩だったが海堂の追い上げで後半体力が尽きていた

結果、7-5で海堂の粘り勝ち

私は手元の記録用紙に記入していく

「海堂お疲れ。良かったよ」

片手を上げ、海堂に向ける

パチンッ

軽くハイタッチをした

海堂「フシュー…」

海堂自身も満足しているのだろう

置いてあるドリンクとタオルを持ち上げ誇らしげな顔つきになる


切原「次俺だから」

赤也がベンチから腰をあげてこちらを見ながら言ってくる

「うん」

私は他に言いようがなく頷いた

切原「応援よろしく」

真面目な顔で、まるで私だけに言うみたいに

「うん」

私はまたも、なんて言えば良いかわからず頷くだけだ

忍足「…?」

忍足さんが不審な顔をしている

それもそうだろう

真田先輩も同じ顔をする

参ったな

私達の間に暫く沈黙が流れた


大石「あの、そろそろ始めてもいいかな?」

遠慮がちな大石先輩の声が聞こえ私達は我に返った



竜崎「ダブルス1の試合。切原、忍足ペアVS大石、向日ペア。」





勝負は五分五分だった

一つわかったことは、赤也がいかにダブルスに向いていないか

攻めも守りも半々な忍足さんは赤也の出方を伺いながらなのでどうしてもワンテンポ遅れてしまう

このペアは無理だなとスコアを記入していく

結果は6―7で負けた

元々勝つための試合ではないので一向に構わない

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