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テニスの王子様*あなたに憧れて*

第6章 ケジメ


ただ、赤也は負けたことが相当悔しいのか拳を握り締めている

忍足「すまんなぁ。俺の力不足や」

忍足さんはベンチに座る赤也に申し訳なさそうに謝罪している

忍足さんが悪い訳ではない

私は記録用紙をベンチに置き、立ち上がった

そしてタオルとドリンクを持つと赤也の方へ行く

忍足さんはそれに気づいて赤也の前をあけてくれた

タオルを広げて赤也の頭に被せる

悔しそうな赤也の顔が持ち上がった

その顔の前にドリンクを差し出して私は言った

「一回の負けでうじうじしていいのは3分」

彼はその言葉を聞き苦笑している

私の手からドリンクを受け取ると一気に飲み出したので

私は自分の持ち場へ戻った

入れ違いに真田が準備運動を始めている

ここは最早心配していない

相手は残りの一名である芥川だ

声をかけることもなく、かけられることもなく真田はコートへ入った

芥川「真田と試合かー。なかなか出来ないからラッキーじゃん俺〜。」

どこかのラッキーさんを思い出してしまった

真田「いい試合をしよう」

こちらは相変わらず








まぁ、実況するほどでもない。

6―1で真田先輩の勝ちだ

風林火山、強し


私は記録をとり真田先輩に声をかけた

「お疲れ様でした。勉強になります」

そしてタオルとドリンクを手渡す

それを受け取り、うむ。という返事をした

そして私の手元にある記録を眺めている

真田先輩が見やすい角度にボードを傾けて見せた

「個人的には忍足さんと赤也のペアはないですね。」

そう言って真田先輩を見上げれば、顔がだいぶ近い

慌てて顔を戻す

真田「うむ。俺も同感だ。吉野と日吉のペアも受身すぎると思うが」

彼は気づいた様子もなく会話を続けている

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