第5章 私は幼馴染みとキスをしました
忍足「俺は堪忍なぁ。向いてへんねん。次期部長候補がお揃いやし、2年生の方がええんとちゃう?」
真田「ふむ。赤也以外はどうだ?」
切原「また俺除外!?」
日吉「俺も海堂も補佐は向いてないかと。そういう点では吉野がぴったりでは?」
真田「うむ。しかし吉野は体調も優れていないし…」
海堂がチラチラとこちらを伺っている
恐らく、私が断ったらやるつもりなのだろう
「いえ、大丈夫です。ご指名されたならやってみます」
真田「本当に良いのだな?」
「はい、大丈夫です。ご心配おかけしました」
真田に頭を下げると納得したような雰囲気が伝わってきた
真田「では、これで決定だな。吉野、俺は進行をするのでこちらの記入を頼む」
「了解っす」
手渡された提出用の用紙に真田先輩の名前と自分の名前を書く
真田「次に課題決めだ。これは個人の課題ではなく、チームの課題だそうだ。」
真田先輩が丁寧に説明をしてくれる
日吉「下克上」
忍足「そればっかやなぁ。」
その会話を聞いてふと思う
「あの、このチームって一番二年生が多いですよね?」
施設に入る前に貰った用紙をポケットから出し、見直しながら言う
真田「そう言われると確かにそうだな」
「なら、レベル底上げなんてどうです?1:1での打ち合いをして、弱点や癖を指摘し合う。いわば、試合中に狙われやすいプレイの底上げですね。」
そう言ってみると、みんなから納得の声が上がる
真田「うむ。個人のレベルアップにも、チームのレベルアップにも繋がる。いい案だ」
なんだかちょっとは貢献出来たらしい
私は用紙に今の事を全て書いていく
そして本日のスケジュール確認
あのばかでかいグラウンドでランニング20週
素振り、サーブ練習、最後に練習試合
今日は午後からの練習なので少なめになっているようだ