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テニスの王子様*あなたに憧れて*

第3章 合宿までの3日間


よく見ると綺麗な顔立ちだ

「無理すんなー。みんなが戻るまで休めよ」

そんなありきたりなことを言いつつ顔を深く眺める

「……」

返事はないがわかったと言いたそうな顔をしている

普段大きく開いている目は体調のせいで細く切れ長になり、まつ毛が綺麗に見える

居心地が悪いのか、ため息をつきながら自分の隣を指でトントンしている

そこに座れというのだろうか?

素直に隣に座ると周りを歩いている人がこちらをチラチラ見ている事に気づく

「…?」

耳をすませてみると“男の子同士で…”なんてワードがきこえてくる

「ああ、なるほど」

海堂の怪訝そうな顔を思い出すと状況を把握する

「あほくせー。」

少し大きめの声で言うと、ヒソヒソ話をしていた人達はビクッと体を跳ねさせた

そしてサーっと散っていく

隣で笑いを堪えているのがわかるが何も言わない

そんなところにみんなが戻ってきた

「おーい、お二人さん大丈夫かー?」

満足そうな顔の英二先輩が手を振っている

越前の方も良くなったのか顔色がいい

「大丈夫みたいですよ。次、何乗ります?」

尋ねると不敵な笑みを見せる先輩達

「今からゲームをしようという話になってね」

不二先輩が説明してくれた

「この遊園地カップルゲームっていうのがあるんだけど、友達同士でも参加出来るらしいんだ。そこで、ペア最強対決をしようという話でね」

経緯はわかったが、概要がわからない

「好きな奴とペアを組んで先にノルマを達成した者たちの勝ちと言うわけだ」

乾先輩が補足してくれてようやく把握する

「青学最強ペア対決…ってところですか?」

にやりと笑いながら尋ねるとみんなが頷く

「やる!やるやるー!」

めっちゃ楽しそう

内容も気になるが、もしかしたらどこかのペアがゴールデンペアを超えるのでは?という新たなペアに期待をする

全員で受付会場まで向かい、その道のりでペアを決めた

英二先輩と大石先輩、越前と桜乃ちゃん、このペアは強制である

後者の二人は私が強制した

他は、不二先輩と乾先輩、桃と荒井、俺と海堂という組み合わせになった

「やってやろーぜ、荒井!」「おう!」

桃と荒井が盛り上がっている。

「いやいや、負けねーよ?」

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