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テニスの王子様*あなたに憧れて*

第3章 合宿までの3日間


「よーし!遊ぶしかねーよなぁ!遊ぶしかねーよ!」

中に入るとテンションの高い桃が走り出す

「子供ッスね」

越前のため息が聞こえる

「いや、遊園地来たら遊ぶだろー!」

私のテンションも高い

最後に来たのはいつだろうか。久々なのでわくわくした

「あ、あの…」

か細い声が近くから聞こえ、そちらを向くと何故か桜乃がいる

「桜乃ちゃんじゃん!」

駆け寄ると、可愛らしくぺこりと頭を下げる

「実は、大石先輩にお呼ばれされまして…」

はにかむ顔が可愛い

「ともかちゃんは?」

辺りを見渡すが、いない

弟のお守りでお留守番だそうだ

「実はともちゃんから吉野先輩に…」

申し訳なさそうな顔で携帯の画面を見せてきた

LINEの履歴には吉野先輩。との書き出し

“桜乃に手を出したらぶっ飛ばします”

どうやらよっぽど信用がないらしい

音読していたため、それを聞いたみんなが爆笑する

「口説いちゃダメだぞー!」

英二先輩に釘をさされたので、不貞腐れた

「俺の事なんだと思ってんだー!もういい!越前に隣やる!!」

バンッと越前の背中を叩いてやる

「え?オレ?」

よろめきながら返す

越前には見えない角度で桜乃へ“がんばれ”と口パクをしてから桃の方へ走る

実は桜乃を口説いたことなどない。恋愛相談を受けたことならあるが。

「あれ、乗ろーぜー!」

桃の肩に手を乗せ、ジェットコースターを指さす

「お、いいねー。みんな、乗りましょーよ!」

午前中からぶっ飛ばしてジェットコースターに乗り続け、越前と海堂がバテた

桜乃が甲斐甲斐しく越前に冷たいお茶を渡す

「これでスッキリすると思うよ」

なんて!!カップルかよ!

隣のベンチで項垂れる海堂には目もくれていない

仕方なく皆に他の乗り物に乗っていてくれと言い、介護にまわった

自販機でペットボトルのお茶を買って戻る

海堂の前にしゃがみ込み、ペットボトルを差し出した

「大丈夫かー?」

海堂は軽く頷いてお茶を飲んだ

今日はバンダナをしていないため前髪が目にかかり顔が見えにくい
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