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テニスの王子様*あなたに憧れて*

第3章 合宿までの3日間


みんなで帰路を辿る

喋るのは私だけ

「小さい頃からの幼馴染みですよ。

同じテニスクラブでダブルス組んでたり。

それだけです。別に裏切ってるとかじゃ…」

そこまで言ってみんなの顔を見るとそんな心配はしていなさそうな顔をしている

「なんで黙ってた」

海堂の言葉でみんなが青ざめる

桃と海堂は納得していない顔つきだ。無理もない

「言うタイミングなんてなかったろ」

むっとしてしまう

悪いことをしている訳ではないのに責められている気分だ

「不動峰の橘の怪我も、不二先輩の試合も、内心笑ってたんじゃねーのか?」

キッとこちらを睨みつけてくる海堂に対し、プツンと何かが切れる音がした

「そんなワケねえだろ!!!人の事なんだと思ってんだよコラァ!!」

海堂の胸倉を掴みながら怒鳴り散らす

考えてみればこんなに怒ったのは久々だ

周りは驚きと戸惑いで止めあぐねている

「なんだとコラァ!!!」

普段は私の位置に桃がいるはずなのに、その桃は私と海堂を止めに入っている

「おい、やめろよマムシ。吉野はそんなやつじゃねえことくらいわかってんだろ!」

みんなに引きはがされる

「「フン」」

お互い引くに引けなくなってしまい、この場はそのまま解散することになった

そのまま帰る気にもならず、ふらっと土手まで行く

芝生に寝転がり、日の落ちかける空を見上げた

「そんな風に思ってたのかよ」

海堂の言葉がじわじわと体に染み渡ってくる

普段キレることがあんまりないせいか、疲労感に襲われた

なんか、すごく眠い

でもこんな所で寝たら風邪引く…

一度うとうとしはじめると常識を考えるのも面倒で、すぐに意識を手放した
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