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テニスの王子様*あなたに憧れて*

第3章 合宿までの3日間


「女の子から3回くらい告られたぞ?」

自慢になるのかわからないが、赤也にはすらっと言えてしまった

幼馴染みとは本当に居心地がいい

「まじかよ…」

ほらね、と予想通りの返事が返ってきたことに自慢気になる

だが、同性に恋愛感情を持たれても答えられない


「ま、断ったけど。付き合えねーしな」

赤也は当たり前だろと言いたげな、それでもって羨ましそうな顔をしている

「あ、そうだ。赤也、スタントマンのDVDみた?」

一年前、告知を見てから見たいと言っていたアクション映画がついにDVDになったのだ。

「いやー、それがまだなんだよ」

またも悔しそうな顔をしながらこちらを見る

「この間、買ったんだけどうちでみる?あ、夕飯うちで食う?」

実はこのやりとりは昔からだ

ゲームやDVDを買うとお互いの家を行き来したものだ。

「お、いいねー…と言いたいところだけど…」

歯切れの悪い言葉を落としながら私の後方をじろりと睨んでいる

不思議に思い振り返ると、見慣れた青いジャージを着た集団が気まずそうにしている

「え、なんで!?」

血の気が引く

正直、青学のみんなと赤也を引き合わせるようなことはしたくなかった

あまりにも雰囲気が悪すぎる

言葉を発しあぐねていると赤也がスッと立ち上がった

「んじゃ、俺はこれで。また合宿でな」

私の頭をぽんぽん叩き、帰ってしまった

なんとも複雑な面持ちのままその後ろ姿を見送って、私もお店を出る

その後ろをぞろぞろと青学陣がついてくる

「お前、あいつと仲いいのか?」

桃が少し不機嫌そうな声で訪ねてくる

「聞いてたんだろ?幼馴染みだよ」

すごく気まずい
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