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テニスの王子様*あなたに憧れて*

第3章 合宿までの3日間


私は暫くすると赤也の手を離し一息つく

「まー、色々聞きたいけどとりあえずどっか入ろーぜ。誰かに聞かれても困るしな」

赤也はそう言うと辺りを見回す

「あっちにハンバーガー屋あるよ」

そう言い、諦めて二人並んで歩く

行きつけのハンバーガー屋に入り適当に注文した

珍しいことに赤也の奢りらしい

きっといきなり青学に乗り込んだ事への詫びだろう

私はチーズバーガーを頬張りながら話を始めた

「よくわかったね、青学に居るなんて」

関東大会ではバレていなかった…はず

「お前、関東大会ではバレてなかったとか思ってんだろ?」

「…!?」

私の浅い考えはすぐに読まれてしまった

「決勝戦の応援にお前がいた。

しかも青学のジャージを着てな。

消えた幼馴染みを探すのはあたりめーだ。

お前、実家にもいねーし…」

実家まで訪ねてきたのだと思うと、何も言わないでいたことを後悔した

「何も言わずに悪かった。

事情が事情だし簡単に行き先は言えなかったから」

そう言って気まずさのあまりコーラを飲む

「だろうなあ。見りゃわかる」

赤也も納得した様子でコーラを飲む

幼馴染みは納得が早くて助かる

「新井先輩、後悔してたぞ。

お前が居なくなってから試合ボロ負けだったからな」

赤也はニヤリと口角を上げている

きっと私に当たっていた先輩にざまあみろと言いたいんだろう

「ニヤニヤすんなよ。まぁ同意だけど」

正直な所同情なんて出来やしない

ポテトを口に運ぶ。ここのポテトは私のお気に入りだ

「それにしても違和感あるな。髪」

赤也は自分の襟足部分の首をトントン叩く

以前は背中まであるロングヘアーだったからだろう

「イケメン?」

ふざけて聞くと「俺の方がイケメンだろ」と返ってくる

ワカメが何を言っているんだと呆れたが口にはしない

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