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テニスの王子様*あなたに憧れて*

第3章 合宿までの3日間


「やっと見つけたぜ、真琴」

彼は私に、親しみを込めた笑みで歩み寄ってきた

「………。」

私はといえば、暫く何も言えずに沈黙した

彼はここにいるはずがない人物だ

出来ればゆっくりと頭を整理したい

どうしてここが分かったのかと

だが、この場所にいる時点でそれが出来るはずもなく


「立海大附属の切原赤也がこーんなところに何の用だぁ?」

やっぱり見つかってしまった。頭を抱えたい

振り返ると桃と海堂、越前がいる

恐らく今の言葉は桃だろう

海堂も越前も不機嫌そうな顔をしている

マズイ、マズイ、マズイ!!

急にフル回転を始めた頭に感謝しつつ間に入る

「俺に用だよ。海堂、悪いけど今日は自主トレパスするわ。じゃーまた明日」

少し早口でそう言うと赤也の腕を引いて歩き、さっさと校門を出て学校を後にした

残された者たちには何がなんだかわからずにいた

「怪しいなぁー!」

後ろから菊丸先輩が現れる

その後ろには大石先輩、乾先輩、不二先輩、河村先輩がいる

「まさか…。」

逃げようとする越前を桃城が捉えた

「さあ、行こうか」

そしてニコニコと歩を進める不二先輩に、みんなでついていく

吉野の尾行が始まってしまった

「はぁ、めんどくさ」

越前一人が興味なさそうに一言、そう呟いた

だが、それが耳に入った人物はここにはいなかった
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