第1章 きみを見つけた
女の子が好きだ。
誰々がステキとか格好いいとか、好きだ嫌いだ、なんだかんだ。騒いではしゃいで、俺は結構そういう女の子たちを可愛いなと思う。そしてそういう女の子たちも、俺のことを好きだっていうから、両思いなのだ。
女の子は可愛いよ。
俺を褒めてちやほやしてくれるし、柔らかいし、良い匂いがする。俺は生まれつきのこの整った顔のおかけで、女の子にモテなかったことがない。でもね、でも、全く俺のことを見もしなかった女の子がいたんだ。ありえないよね。
その子はね、俺じゃなくて、
俺の大嫌いな後輩を見ていたんだよ。