第1章 君の声にかき消されて…
聞けば、メインのコーラスを担当していた人が抜けてしまって、どうしたものかと思っている時に私と出会ったのだと言う。
この声なら、いけるかもしれへん…と思い声をかけた。
そして、私がメインコーラスになれるように渋谷さんが強く推薦してくれた。
あとで聞いた話だと、渋谷さんがここまで人のことを褒めたのは初めてだと言う。
『俺はこいつの歌声に惚れました。
こいつの声は人を引き込む世界感がある。
メインコーラスやけど、俺はこいつを推します。
こいつとなら、今まで以上の最高なライブステージが作れる予感がします』