第11章 Guitar Lesson
「ここのリズムはなんも考えずにするんが1番ええんやで。
僕もここ苦戦したもん。
こっちのコードは自分の手ややり方に合わせて押さえる指を変えればええ。
人によって癖や手の大きさは違うからね。
コード表はあくまでも見本やから」
「はい。やってみます」
「ヤスってええなぁ。
プロみたいやもん、言うてること」
「プロやから」
「せやったな」
「安田さん、ちょっと聞いて貰っても良いですか?」
「ん、ええよ」
さっき安田さんに言われた通り、何も考えず弾きやすいように弾いてみる。
「…こんな感じです」
「ええやん!それで行こうや」
「良かったです」
「なら歌とセッションしてみようや。
大倉メイン歌ってや、僕ハモるから」
「おし来た!」
ようやく来た出番に張り切る大倉さん。
「どっから??」
「最初から。
全部通してやってみようや。
花音ちゃん、失敗してもええから気にせず続けてな?」
「はい」