第11章 Guitar Lesson
「ほな、始めよっか。
つまずいてもええから、出来るとこまで弾いてみてや」
「はい」
ギターのチューニングを終え、コードを確認する。
「落ち着いてな」
「はい」
楽譜とにらめっこしながら、ギターの弦を弾いて行く。
「あ…」
間違えちゃった。
「大丈夫やで、続けて」
「はい」
気を取り直して、続きから弾き始める。
途中つまずきながらも、なんとか最後まで弾くことが出来た。
「んー、花音ちゃんの苦手なところは…。
こことここやな」
トントン、と指で示してくれる。
「ここのコード、それからこっちのリズムが苦手なんやね。
せやけど、ここの部分は得意なんだぁ」
1度聞いただけで、苦手な部分や得意な部分を見極めてしまう安田さん。
やっぱり凄いなぁ…。