第3章 臨也さん
「そういえば、なんで私臨也さんに憧れてるんですかね?静雄さんじゃなくて」
「あいつの話すんなっつったろ」
静雄さんと少し話してむかしを思い出してみたけどよく考えると臨也さんとまともに顔もあわせたことすらななかった。
「ああ、あれだ。静雄さんがてこずる相手だもん。相当なんだと思ったし、静雄さんと違って頭よくて顔もいだだだ」
「……」
「いだい黙ったままとがごわいちょ頭つぶれ静雄さんもかっこいいですただ頭のよさはいだだだだだぁぁ!?」
ほんの冗談だったのだけれど…頭を掴む力がどんどん強くなってるぅぅ!!
「もー冗談ですよー」
「俺の前であいつの話はすんなって何回いえばいいんだ…」
「本人と会えば思い出せるかな?静雄さんって臨也さんといつも喧嘩しますけどエンカウント率高いですよね。本当は自分から会いにいってるんじゃないですか?ほんとは好きなんですか?ツンデレなんですか?それとも運命とかいっちゃいます?」
「だ、ま、れ」
おおう。
静雄さんおこだよ。怖いねー
でも、本人に会うっていうの、結構いい案かもしれない。
「ちょっと臨也さんに会ってきます」
「はぁ?」
「なんですかそのかわいそうなものを見るような目は。」
「実際頭かわいそうだろ」
「うるさいですーてことでまた!!」
「おい!?」
静雄さんの制止を振りきって駆け出す。
あぁ気を付けなきゃ人にぶつかってしまう!!都会だ!!ちょっと前まで走ってるときは気を付けないと田んぼにおちて泥まみれだったというのに!!