第4章 臨也先輩に近づきたいっ
やっぱりあの人は少し―いや、かなり頭がおかしいのだろう。
そう思ったのは臨也先輩が迎えに来るといって校門へ向かっていたときのことだった。
またもや竜ヶ峰くんと杏里ちゃんが唖然としているところで臨也先輩が男性を踏みつけていた。
しかも携帯のときのように片足ではなく両足で飛び乗って、何度も何度も…
クラスメイトもいることだし声をかけるのはよそう。
まってもらっていたのは悪いけれどあれはない。
と、逃げようとしたとき。
「あれー愛実ー遅かったね?」
結構なbigvoiceで、しかも手を振るというアクションつきで気づきやがった…!!
「えっと、その」
ほら!委員長が変な目で見てきてるじゃん!!
「鈴風さん、知り合いなんですか?」
「違う!!人見知り…じゃなくて人間違いですよーこんな黒い人知りませんよーこんなイケメン知り合いじゃないですよー」
あ、つんだな。
臨也先輩の笑顔を見てそう思った。
「でも名前呼んでいましたけど、大丈夫…ですか?」
杏里ちゃんは多分きっと純粋に心配してくれてるんだろうなでも私にはそんな余裕ないんだな!?
「大丈夫大丈夫!!それじゃあまた明日ねー」
明日…私が生きていたら、だけど。