第8章 7人目❤化学 カインセンセー
センセーはあたしを気遣う事もなく、さっさと遊園地の中を歩き始めた。
あたしは脚の長いセンセーの後ろを着いて歩くのが精一杯。
(なんか気まずいな……)
「で?俺で何人目だ?」
センセーは唐突に訊ねると、顔を歪めた。
「俺にとっちゃ課外授業なんて迷惑な話なんだよ。
どういう訳かこの時期当たり前の行事になってんけど。」
(………当たり前というか……正当なご意見。
でも誘ってきたのはセンセーの方だし……)
あたしは思い切って、ちょっと先を歩くセンセーの手を握った。
「あたしじゃ……ダメ……?」
「…別にダメとは言ってねーだろ、さっさと歩け…時間が無い」
「センセー、どこに行くの?」
「どこって…」進んでいた足が止まる
「遊園地と言えば、やっぱ あれだろ?」
と、センセーが見上げた先は
…ぁ…観覧車
「さっさと片付けるぞ」
と、観覧車に向かって歩きだした
(片付けるって…授業?それともエッチ?)
閉園前だからか、待たずに乗ることが出来た
ゆっくり上っていく…日が沈む中、空のグラデーションがこれからやるであろう事を忘れさせていた
(きれい……こういうの初めてかも…)