第8章 7人目❤化学 カインセンセー
(課外授業ってやっぱり……)
なるべく地味な服を着て、待ち合わせ場所のココ……人影の少ない路地でドキドキしながらセンセーを待つ。
待ち合わせするって言うから、一応目立たないように、誰かに見られても"あたし"って分からない服を選んだ。
(何でわざわざ外で待ち合わせんだろ…)
そわそわしていると、遠くからエンジン音が聞こえてきた。
この心地良いリズムは間違いなく単気筒エンジン。
近付くエンジン音に
(もしかして…)
と思うやいなや、バイクはあたしの前でピタリと止まった。
「……」
「……」
「……俺はマネキンに会いにきたんじゃねーぞ」
その声にカインセンセーと確信を持つ
「センセー…なんかカッコいいね」
「あ”!俺はいつでも格好いいだろうが!」
(うるさっ)
せっかく目立たないように気を配ったのに
バイクで乗り付けるし
服装…は、文句無し
それに、いい男オーラ全開…
(ガン!ガン!目立ってるんですけど!)
(センセー見てキャーキャー言ってる女の人もいるよ…)
…ちょっと得した気分かも
「じゃあ行くぞ」
声と一緒にヘルメットが飛んできた