• テキストサイズ

お・ね・が・い ♥ 先生

第8章 7人目❤化学 カインセンセー


いつの間にか教室にはあたししか居なくなっていた。

(…ぁぁ早く帰ろ)

と鞄を抱え込むと、ガラガラ…と音を立てて扉が開いた。

「…あれ?あいつこっちに来なかったか?」

と険しい顔したカインセンセーが立っていた。

「……あいつって…誰ですか??」

のあたしの質問は間違ってない筈。
なのにカインセンセーはもっと顔をしかめて

「…あいつっつったらアランだろうが。全く…どこ行き…あっ!お前!単位どうすんだよ?このままじゃもっかい3年だからな。」

と睨みつけられた。

(…めっちゃ自己中!!)

「じゃ、どうしたら単位くれるんですか?!」

つられてあたしも声を張り上げた。

すると、カインセンセーは目を見開いた。

「なんでお前が逆ギレしてんだよ…クソ」

口の悪いセンセーは、目をそらすと何か考える顔をした。

(この間はナニ…?)

「よし、明日だ」

「はい?」

「だから明日、特別に俺様が課外授業してやる」

勝手に決めて、センセーはホクロのある唇を釣り上げて笑った。

ゾクっ…

(な、なに!?ちょっと見とれちゃった)

「化学の教科書、持ってこいよ」

「は、はい!」

こうして、あたしはカインセンセイと約束してから帰った。
/ 103ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp