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ONE PIECE短編(仮)

第3章 (現パロ、ゾロ)


食器を洗い終わって、昼御飯はどうしようかと考える。

(ええっと、挽き肉、トマト、卵…ロコモコ丼!いや、タコライス……あ、アボガド。………めんつゆもある。素麺にしてもいっか)

そうと決まればもう一度ベランダに行く。
プランターで育てているシソとネギを必要なだけ抜いてキッチンに戻ろうとすると

「りん」
「ん?」
「乗れ」

ゾロが腕立て伏せの体勢で顔だけ上げていた。背中に乗れと言うことだろう。
ちょっと待ってね、とキッチンに取ってきたものを置いて軽く手を洗う。

ゾロの所へ戻ると既に腕立て伏せを始めていた。

「乗るよー」
「おう。」

ゾロの背中に腰を掛けると、ゆっくりとした動作でトレーニングを続けた。
ゆっくりやった方が筋肉に負担がかかるといっていた気がするが
50キロ超えを背中に乗せている時点で充分だろうに。

「っふぅーっ」

ゾロが深く息を吐くのが聞こえる。
腕がぶるぶると震えて、汗は留まらない。太ももが接している背中は熱くて
このまま燃えるんじゃないかと変な心配をしてしまう。

「っふぅーっ……っはぁっ」

立ち込めてくるゾロの汗の匂いになんとなく、もっと嗅ぎたくなって
ゾロの耳のあたりに鼻をよせて息を吸った。

「……ぁにやってんだ?」
「…なんとなく嗅ぎたくなって」
「そーかよ」

どしゃりと音をたてるようにゾロが体勢を崩して

「ぅわっ」

そのまま床に転げ落ちてしまった。

「いたーい!」

文句をいいながらうつ伏せに果てているゾロの隣に仰向けになって並んでみた。
ゾロは息を整えようと深呼吸を繰り返していた。

やっと息が整うと、りんの顔の横に肘をたてて覆い被さってきた。
無言で、見つめてくるので見つめ返す。汗が時おり落ちてくる。
ほほに落ちたそれをゾロは指で拭き、そのまま髪を撫でる。
その間にもずっと見つめたまま。何も話さない。

ふと、微笑んだかとおもったら

「気づけよ、ばぁか」
「…えっなんの話?!」
「鈍いよなお前は」

ちゅっとリップ音をたてて額にキスされるが、話の意図が掴めずそれどころじゃない。

「…ま、いいさ。気づかれるとも思ってねェし」
「なによーなんの話ー?」
「…また別の機会にな」

ぽんぽん、と頭をなでられ
ホラ起きるぞと腕を捕まれ引っ張りあげられてしまった。

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