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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】

第4章 再び地下街へ









「ご老人、私の願いを聞いて貰えませんか?」

「内容にもよるな」

「出来ることなら貴方を解剖させて頂きたい。
無論死後で構いません。是非ご協力を・・・っ!」


頭を下げて懇願するエルヴィンにクレイグは苦笑した。


「残念だがお断りじゃ。おまえさんはエッカルトの遺体を
見たのであろう?儂の身体も死ねば砂に還るよう仕掛けを
施してあるのだ。諦めなさい」


エルヴィンが砂のように崩れ落ちたエッカルトの姿を思い出し、
ダメかと内心で舌を打っていると


「もしもあの方に会ったなら伝えておいて欲しい。
『クレイグは貴方に出会えて幸せだったと。
我々はあなたのお陰で地獄ではない場所で死ねるのです。
散った同胞には申し訳なく思える程の幸せです。
感謝しております』と」


と言って遺言を託してきた。

エルヴィンはクレイグのナナシに対する忠誠心に敬意を評し、
敬礼してそれを了承すると店を出た。






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