第1章 始まり
攘夷戦争
焼け野原の中1人の少女がいた
なにをする訳でも無く
多くの人や天人の死体の中でただ一人その少女はよく晴れた空を見上げていた。
「先生。あそこ…」
「おや?こんなところにお嬢さん1人で何をしているんです?」
少女は声を掛けられた方を向き、間合いを取って懐の中に手を入れ短刀を取り出す。
長髪の男ともう一人…
天パ…?年は同じ位だろうか。男の子だ。
「ほう。刀の心得があるのですか?行くところがないのなら、私の所へ来なさい。なに、悪い様にはしないよ。」
そう言うと長髪の男は一人先を歩いて行ってしまった。
天パの男の子がチラリと動こうとしない私をみて
「…来ねえの?」
「…行く。」