第39章 第38セット
金田一の速攻。
日向はインハイ予選の時の菅原の言葉を思い出していた。
日(菅「青城の速攻はいつもより少しタイミング溜めてから、跳ぶっ!!」)
金「!!」
日向の手に弾かれたボールは青城コートへと落ちた。
日(お返しだぜェェェェ)
金(一本でチョーシ乗んなや)
、、、と密かに熱戦が繰り広げられていた。
前回の経験が活きているおかげで烏野の対応力が上がり、青城はあと一歩ノリきれないでいた。
金田一がやり返し、次のサーバーは
及川だった。
何かを感じ取った岩泉は金田一に後頭部に気をつけるように促した。
澤西「サッ来ォーい!!」
キュッ キュ キュッ
コートを切り裂くように打たれたサーブに、構えていたはずの二人は反応することができなかった。
しかし、ジャッチはアウト。
烏野のマッチポイントとなった。
及「おあっぐうううう!?ごめんんん!!」
花「惜っしいィ〜!!ナイス攻めサーブ!!」
岩「次次ィ!!」
澤「ラッキーラッキー!も一本とろう!(ハアァ!?何だ今の!?まだ威力上げて来んのかよ!?ほぼスパイクじゃねーか!!)」
西「すっげー!」
目を輝かす西谷と、声と心が一致しない澤村。
たまたまあの威力だったのか、はたまた意図的にリスクを冒して威力を上げたのか。
悔しがる及川を見て入畑監督も決断を下した。