第38章 第37セット
*優side*
力の上げたレシーブは旭くんが思いっきり決め、サーブで連続得点した。
和久南に冷静に返され、田中が決め返し、蛍くんのサーブになったところで
ピッーーーーーッ
ガチガチに緊張した忠君がピンチサーバーで交替した。
縁「山口吐きそう?」
山「えっ?今回はまだ、、、」
(((まだ、、、)))
縁「じゃあ大丈夫!」
山「?」
縁「俺、吐きそうだから」(^ω^;)
山「(縁下さん俺より緊張してる!!)だっ大丈夫ですか」
((さすが縁下/力、、、『自分より緊張してる奴を見ると平常心を取り戻すの法則』を知っておる、、、))
私も吐きそう。
ピッーーッ
ホイッスルの音にびっくりした忠くんはサーブトスが低くなり、上の白帯を巻いて落ち、ぎりぎりネットインとなった。
インハイ予選の時の光景が一瞬浮かんだ。
烏野はセットポイントを取れたけど、次のサーブ、
忠くんはミスすることを恐れ、フローターサーブを打った。
客「?ジャンフロじゃないんだ。作戦?」
客「多分だけど、インハイ予選の時もミスってた気がするし、さっきのサーブも危なかったし
フツーにビビったんじゃん?」
忠くん、、、
ビビる気持ちも、確実に入れたい気持ちもわかる。
けどそれで、君は強くなれる?
力が飛び込んであげたボールを旭くんが弾き飛ばし、烏野は1セット目を何とか獲った。