第38章 第37セット
客「烏野、昨日から流血多いな」
岩「、、、。」
及「主将君。場合によってはこの試合もう無理な可能性あるね。、、、監督の判断次第だけど。」
岩「もし脳震盪起してたら怖ぇからな」
及「脳震盪起こしたのにそのまま試合続行したら、夜になって意識不明になったって話も聞いたことあるしね。軽いバレーボールが当たるのとはワケが違う。」
岩「まぁボールも当たりどころによるけどな、、、」
田中は自分のしてしまったことに
とてつもない罪悪感を感じていた。
及「、、、烏野のボーズ君。試合中のメンタルの強さは相当なモンだけど、それは“自分”がプレーで追い込まれた場合。
自分が原因でチームの大黒柱を折っちゃった今は、どうだろうね?これで負ければ主将君には最後の試合なんだろうし。」
ベンチでは澤村が東峰(エース)に自分の留守を託し、監督に付き添われ医務室へ向かった。
岩「、、、足取りもちゃんとしてるし、まぁ大丈夫なんじゃねーか。
__でも問題は、この試合、あの“大黒柱”の代わりを、誰が務めるのか、か。」
岩「ツーセッターとか?」
及「普段から二人体制の練習してるとか、攻撃も守備もWSに勝るセッターがいるとかでない限り、ぶっつけでやるのは微妙でしょ。
主将に代わるWSが、烏野に居るのかは知らないけどね」
菅「お前しか居ない!頼むぞ」
及岩「?」
このピンチの場面に大黒柱の代わりを任されたのは、
2年の縁下だった。