第38章 第37セット
*NO side*
会場は騒然とし、烏野の選手たちが澤村の元へ駆け寄った。
東「大地!!」
田「大地さん!」
烏「澤村!!」
澤「____ぅ、、、」
何が起こったか理解できていない者も大勢いた。
岩「? なんだ?」
及「__接触した。
ラストボール返したあと直後、5番のボーズ君と主将君が激突。
けっこうな勢いで顔打ったように見えたけど」
岩「え まじか。」
澤「__う〜〜っ!いてぇ〜〜」
呻き声を上げたあと、澤村がゆっくりと起き上がった。
田「!!」
烏「どこ打った!?」
澤「か、、、顔?」
武「澤村君。今いる場所は?」
澤「? 仙台市体育館です。」
武「今の対戦相手は?」
澤「わ、、、和久南です。俺は大丈夫です!」
記憶障害を起こしていないか、武田先生が確認をした。
武「でも頭を打った様なのでとりあえず医務室へ。」
烏「おし」
澤「、、、!」
澤村が息を呑んだ。
武「大丈夫である事を確認して来なさい。それが試合へ戻る最短の道です。」
立ち上がって歩く様子にふらつきはなかった。
清「、、、血」
烏「口切ったか」
澤「、、、?」
ジンジンと痛む口の中から出てきたのは
折れた澤村の歯だった。