第35章 第34セット
バサッ
気がつくと俺は、優に俺のタオルをかけていた。
きょとん顔の優。
可愛すぎか。じゃなくて優のことをやらしい目で見てた男共を睨む。
そそくさと散ってゆく男たち。
「優来て。」
腕を掴んで体育館裏に連れて行く。
他から見えない角度まで行くと振り向いて優を抱きしめる。
訳もわからず困惑してるのが伝わってくる。
「バカ優。なんで中何も着てないんだよ。」
さしずめ暑いからだろ、でもそんなのどうでもいい。
「お前、男に人気あるって自覚しろよ。肌とか簡単に見せんな。、、、むかつく。」
そう、ムカつくんだ。
俺以外見せたくない。
まだ俺のモノじゃないのにそれでも湧く独占欲。そして、嫉妬。
それに、触れたいと思ったのはあの男どもだけじゃない。
「あんまそーゆー事すんな。俺も触りたくなる」
俺だって男なんだ。好きな女の肌触りたいなんて普通じゃないか。
身体を離していつものように笑いかける。
「わかったらそのタオルちゃんと羽織っといて?」
頷くのを確認してからまたみんなのところへ戻った。