第31章 第30セット
《無理して笑わなくていいんだよ。》
菅「俺、無理してなんか、、、」
《してるよ。孝支くんの心が苦しいよって言ってる。
笑顔でいることは大事だけど、心を苦しめちゃいけない。
弱音を吐くことはカッコ悪くなんかない。
自分の未熟さを理解して進もうとしてるでしょ?
でも、ここで自分の限界を決めて立ち止まってしまうことのほうが、何十倍もかっこ悪い!!》
孝支くんは目を見開き、ふっと微笑んでから「だよなー」と笑った。
《今なら優ちゃんの肩、無料でレンタルしちゃいますよー》
そう言うと、ちょっと借りるわと私を抱きしめながら泣いた。
菅「試合、出たい、、、」
うん。
菅「みんなに、トスを上げたい、、、」
うん。
菅「試合に、勝ちたい、、、」
うん。
菅「頑張るしか、ないよな!」
うん!
頷くことしかできないけど、あなたの気持ち、分かってるよ。
菅「にしても優ちゃん細っこいーー!
ちゃんとご飯食ってんのかぁー?」
急に私をぎゅーっと抱きしめながらオカン発言。
おいシリアスどこ行った。