第31章 第30セット
*優side*
再びベンチに戻ってくると真剣な表情で尋ねられた。
菅「優ちゃんはさ、俺のことどう思う?
あ、もちろんバレー選手として!」
《どう言うこと?》
菅「、、、俺さ、GWの合宿の時、烏養コーチに言ったんだ。
『勝つために必要なのが影山なら、迷わず影山を使うべきです』って。
その時は、そう決心した。
、、、でもやっぱり悔しくてさ、俺はあいつみたいに身長もパワーも精密なトス技術もない。
俺のできることを目一杯って思ってたけどさ、
あいつらに置いて行かれるんじゃないかって恐いんだ。
俺もちゃんと、コートで戦いたい、、、。
天才(影山)に勝てないのなんてわかってるッ、、、
けど、俺もチームの“勝ち”に貢献したいッ、、、
って、ゴメンな!!急にこんな話したりして、、、
カッコ悪いよなーはははっ」
孝支くんが話してる間、私はそれを黙って聞いていた。
思うことはたくさんある。
それは孝支くんにとってムカつくとこであったりツライことであっりするかもしれない。
けど、私の答えをあなたが望むなら、正直に答えよう。
《苦しいときは、泣いていいんだよ。》
菅「え、、、」