第31章 第30セット
二人とも食べ終わると、優ちゃんは足をパタパタさせニコニコしていた。
「楽しんでもらえた?」
クルッとこっちを向くとニコッと効果音が付きそうなくらいの笑顔を向けてくれた。
笑顔が見れた。
たったそれだけのことで彼女への“好き”がどんどん増えていく。
すると優ちゃんが急に立ち上がり、
走りだしたと思ったら滑り台をしたり、
スカートなのにジャングルジムに登ったり、
高校生というよりは遊び盛りな女の子のようだった。
それにつられて遊んでしまった俺もどうかと思うけどww
ひと通り遊んで疲れて二人でブランコに並んで座った。
空は日が沈み始め、雲が夕日に染まり、まるで燃えているようだった。
空を見ながら微笑む優ちゃん。
「強いな、、、」
無意識のうちに呟いた言葉。
小さな声だったのにしっかりと優ちゃんに届いていたらしく、俺を見て首を傾げた。
聞いてもいいだろうか。
彼女になら言ってもいいだろうか。
俺の“ホントのキモチ”