第17章 運命の王子さま?
黄瀬「どっちの考えが間違ってる、とか
じゃないんスよ。
俺は、赤司くんの気持ちすごくわかるっス。
男女の、力の差は、実際、大きいよ。
今回、結果的には良かったけど。
100%、大丈夫とは、言いきれないよね?
何か、起きてからじゃ遅いんだよ!
大切な人に、傷ついてほしくないから。
心配してるから、怒ったんだよ。
そこは、わかってあげて欲しいっス!」
『・・・そうだよね。
大切な人に、危険なことはしないで欲しいよね。
逆の立場で考えたら、簡単なことなのに。
あの時、なんで言えなかったかなぁ~。
「心配かけて、ごめん。」って。
変な意地はって、可愛くないなぁ、私。
はぁ~~。自己嫌悪ぉ。』
私は、そう呟きながら、うつむいた。
黄瀬「そんな事ない。
優希っちは、いい子っス!
自分のことより、他人のこと思って
行動できる人っス♪」
『え?』
黄瀬「よく頑張りました。
だから、ご褒美あげるっス☆」
『ご褒美?』
黄瀬「優希っち。行くっスよ♪」
彼は、私の手を引っ張って、歩いていく。
『ちょ、涼くん!?どこに行くの?』
私は、ドレスの裾を持ち上げて、
転けないよう彼に着いて行く。
黄瀬「目的地は、もうすぐっスよ!
お、アレだな。優希っち、見て♪」