第2章 @ 菅原孝支
わたしはなんとなくだけど、菅原くんが気になっていた。
バレーをしてるところを見たことがあるが、ほんとに素敵だった。
それが忘れられなくて、気づいたら目で追ってて。
相合い傘をしているというこの状況は、わたしにとって嬉しくも何とも言い難かった。
「柴田、濡れてない?大丈夫?」
『へっ、大丈夫だよ!菅原くんこそ平気?』
「へーきへーき!女の子に風邪ひかせちゃダメだからなー。これくらいは大丈夫だべ!」
近づくたびに触れる肩にいちいち反応してしまう。
横顔をちらっと見ると、まつ毛が長くて、泣きぼくろがあって、首のラインがとても綺麗で。
なんてことを思っていたら、勘付かれたようで。
「…柴田、見過ぎ。」
『…!ごめん!』
なんてことになってしまった。