第1章 私達は生きる。
誰が殺された?。
例の風紀委員だよ。
誰が殺された?。
例の同人作家だよ。
誰に殺された?。
それは分からないよ。
また、あの裁判。
今度は2人も殺された。
しかも死体が移動した。
あり得ないことだらけで始まった学級裁判。
おかしな着ぐるみ姿で発見された、一番疑われそうな占い師の彼は事件をよく把握していないようで、かなり混乱している様子だった。
誰が殺した?。誰が殺した?。
俺じゃない。私じゃない。僕じゃない。
あの時見たものは本物だったのか?。
それとも犯人の罠に嵌められてしまっていたのか?。
トリックは難解。
真犯人と共犯者と被害者と、仕立て上げられた偽の犯人。関わった人が多い分、複雑さを増す学級裁判。
私は何も発言せず、ただ黙って耳を傾けた。
随分と疲れる裁判だった。
残りは8人。
あのギャンブラーのポーカーフェイスが破られるとは。
迫力が例の暴走族の頭より凄かった。
それはさておき、もう私達は残り1ケタだ。数は最初の半分だ。
どんどん少なくなっている。
その分、食堂は広さを増した気がする。
また、行ける範囲が増えたみたいだ。