第3章 575
寝ようと思えば思うほど
眠れなくなる。
寝られないことを
熱帯夜のせいにして寝返りを打つ。
終業式の日から
1度も彼に会っていない。
会いたいと思うけど
会うための理由がない。
メールを送ることですら
とても勇気がいることで、
メールを送るのにも理由を探して
送るなんてことを続けた夏休み。
“メールしたいな、
でも、、、”
なんてことを毎晩考えてる。
メール作成画面を開き
言葉を書き込む。
書いては消して、
また書き込む。
そんなことを繰り返す。
“今日はなんて送ろう?”
なんて考えながら
もう一度寝返りを打つ。