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love songを奏でる日々【短編】

第4章 こいのうた


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親愛なる先生様

今目の前にいる先生は
昨日の続きの古文の
解説を始めています。

その右手にもたれている
チョークから書かれる文字は
とても丁寧で綺麗で
先生の心を写してるようです。

なんて書いておりますが
普段私はこんなことを言うような
キャラではありません。

ましてや、先生のことを
こんな風に見ていること
想っていることを
他言するようなこともできません。

ただ、毎日見つめているだけです。

黒板消しを握る左手に光るものを
見つめては胸を締め付けられるのです。

授業中に言う冗談で笑ったり
朗読する声に聞き惚れたり
それだけで幸せです。

本音を言えば、キリがないので
心にしまっておくことにします。

このまま、叶うこともなく
終わることもなく私の中で
大切にしていくつもりです。

だから、これからもこうして
見つめることを許してください。


敬具

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