• テキストサイズ

日常から非日常へ 【薄桜鬼】

第1章 始まり


「はぁっ…はぁっ……ふー…ここまで来りゃ平気か…全く、俺が何したってんだ。」

初めてくるから土地勘無ぇのに、全力で走った上に迷ったぞ。

「さて、どうしたもんか…。」

すると、遠くの方から


”ギャァァァァァァァァァァ!!!!"

「(ビクッ)な、なんだ今の!?」


尋常じゃない叫び声が気になって、聞こえてきた方へ走り出してしまった。




「…はあっ、はあっ…確か、このあたり……ッ!?」

角を曲がって驚愕した。


俺は急いで隠れ、身をひそめる。
心臓が痛いぐらい鳴る。
この際、そんなことどうでもよくなる。
だって、人が人殺してんだよ!?

俺は、震える身体を必死に抑え、様子を伺う。

「ひ…ひひっ…血ぃ…血だぁ…!」


浅葱色の…羽織…新選組…?
あれ、なんかどっかで…。

カタンッ…

しまった、音が…!

時すでに遅し。浅葱色の羽織を纏った男達が一斉に俺の方を向いた。
血のように紅い瞳、白髪の髪。
間違いない、あれは…羅刹。
でも、待って、あれは薄桜鬼の中だけであって…。

ニンマリ笑う羅刹が俺に向かって刃を翳す。

やべぇ…殺される…ッ!?

走りたいのに、身体がいうことを聞かない…くそっ!
/ 105ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp