第6章 翌日と守り隊
皆はいつも座る席に着く。ウォンバットが助けを求めるものの、言い方は悪いが誰も手を差し伸べない。
「それにしても…何で有基は渚をもふもふしてたの?」
「いやー早くもふもふしたくてっすかね。」
「人をもふもふするのは控えてよ、有基」
「あははっ……っ!?」
急に目の前が光に包まれ目を閉じる。再び目を開けると視界がぼやけてピントが合わない。
「…渚?」
蔵王先輩が心配して私を見るが、だんだん前が見えなくなる。
「ぼーっとしてどうしたんすか?」
「…え?」
てっきり意識を失ったのかと思ったが、目は開いているらしい。
ということは…
「失明、した?」
「どうしたの、大丈夫?…渚?」
――どうして急に?
疑問しか浮かばない。今では全く見えなく真っ暗で、皆の声しか聞こえて来ない。
「前が…見えないんです。何もかも全然…!」
「落ち着いて。ゆっくり教えて」
鬼怒川先輩が優しく、話が出来るように促してくれて、私はゆっくり話した。