第1章 手をとったときにはきっと決まっていたのでしょう。
「俺は、鷹白さんが手伝ってくれるのはうれしいけどな」
「いや、あのですね・・・」
「だめ、かな?」
そんな、悲しそうな顔で見ないでくれ。
「あー。その・・・」
「サポートが必要なんだ。でも、急、すぎるよね・・・」
ますます、シュンとする幸村君。なんか、こっちが悪い気がしてきた。
「手伝い、ます」
「ほんと!?ありがとう。」
そう笑った幸村君はとてもきれいで、あの日の試合の幸村君と同一人物であるのだから不思議だ。カッコいい幸村君も、綺麗な幸村君も、テニス部の手伝いをしていればもっとみられるのだろうか。そう考えれば、まぁ、役得なのかもしれない。
「よろしくね」
「よろしく」
そういい、私は、彼と握手を交わす。
きっとこれが、私が、彼に掴まった瞬間だったのだろう。恋に落ちるということが決まった瞬間。